「自分がしてもらったことを、かえすだけですから」
2026年4月8日の夕方、
東京で働いているはずの、
かつての個塾生が訪れて来てくれました。
節目節目に来てくれます。
冒頭の言葉は、
その元・個塾生の言葉です。
10年前の2016年夏、
彼女は塾を訪ねてきました。
高校2年生でした。
その年の4月、
熊本地震で家が倒壊しました。
途方にくれました。
学校に行かなくなりました。
そして高卒認定試験をとって大学に行くことにしました。
もともと理系だった彼女は、
「医療機器に携わりたいから」工学部を希望しました。
2018年1月、
国公立大学の受験校を決めるとき、
「医療現場で直接、誰かの役に立ちたい」と言い出しました。
ずっと抱えていた思いでしたが、
人と接することに不安がありました。
だから医療機器に携わることを通して、
役に立とうとしていたのでした。
言い出しきれなかっただけでした。
大学卒業後、
感染症にかかわる国立の医療機関で働き始めました。
日本の水際で感染拡大を防ぐことにも従事しました。
(本人の言葉を借りれば「宇宙服のようなものを着て」だそうです。)
そんな中、
「いつか大学院で公衆衛生学を学んで、世界の人々の役に立ちたい」という、
目標ができました。
今回の訪問は、
退職と大学院進学の報告でした。
でも学びたい内容が違いました。
仕事をしていくうちに、
もっともっといろんなことを学びたくなったそうです。
「心理学や社会学も学んで、人の幸せの役に立ちたい」という、
新たな目標ができていました。
これからは大学院でその研究です。
「でっかいテーマに取り組むなぁ」と言うと、
彼女は、
「自分がしてもらったことを、かえすだけですから」と言いました。
彼女がこれから、
「誰かの幸せに」どのように役立っていくのか、
楽しみにしたいと思っています。
「自分がしてもらったことを、かえす」。
みんながそんな思いをつないで暮らしていけば、
「やられたことを、やりかえす」という思いをつないで暮らすよりも、
ずっといい世の中になりそうです。
このブログを見てくれているみなさんは、
いまは、
「いつか誰かに、何かをかえす」ための準備期間中だと思います。
かえせるようになるための自分づくりの時間です。
誰に、何を、どのようにかえすのか。
それが、
一人ひとりの個性であり、
一人ひとりの人生なのだと思います。
なかなかわからないです、
決められないです。
それでいいと思います。
でも、
目の前のことをやり続けていれば、
いつかはわかります、決められます。
何をどのようにかえす自分になるのか、
自分で楽しみにしてほしいと思います。
あせらず、あきらめずに、です。