2026年5月1日金曜日

【個塾 5月の言葉】自分がしてもらったことを、かえす

 「自分がしてもらったことを、かえすだけですから」


2026年4月8日の夕方、
東京で働いているはずの、
かつての個塾生が訪れて来てくれました。
節目節目に来てくれます。

冒頭の言葉は、
その元・個塾生の言葉です。

10年前の2016年夏、
彼女は塾を訪ねてきました。
高校2年生でした。

その年の4月、
熊本地震で家が倒壊しました。
途方にくれました。
学校に行かなくなりました。

そして高卒認定試験をとって大学に行くことにしました。
もともと理系だった彼女は、
「医療機器に携わりたいから」工学部を希望しました。

2018年1月、
国公立大学の受験校を決めるとき、
「医療現場で直接、誰かの役に立ちたい」と言い出しました。
ずっと抱えていた思いでしたが、
人と接することに不安がありました。
だから医療機器に携わることを通して、
役に立とうとしていたのでした。
言い出しきれなかっただけでした。

大学卒業後、
感染症にかかわる国立の医療機関で働き始めました。
日本の水際で感染拡大を防ぐことにも従事しました。
(本人の言葉を借りれば「宇宙服のようなものを着て」だそうです。)
そんな中、
「いつか大学院で公衆衛生学を学んで、世界の人々の役に立ちたい」という、
目標ができました。

今回の訪問は、
退職と大学院進学の報告でした。
でも学びたい内容が違いました。
仕事をしていくうちに、
もっともっといろんなことを学びたくなったそうです。
「心理学や社会学も学んで、人の幸せの役に立ちたい」という、
新たな目標ができていました。
これからは大学院でその研究です。

「でっかいテーマに取り組むなぁ」と言うと、
彼女は、
「自分がしてもらったことを、かえすだけですから」と言いました。
彼女がこれから、
「誰かの幸せに」どのように役立っていくのか、
楽しみにしたいと思っています。


「自分がしてもらったことを、かえす」
みんながそんな思いをつないで暮らしていけば、
「やられたことを、やりかえす」という思いをつないで暮らすよりも、
ずっといい世の中になりそうです。

このブログを見てくれているみなさんは、
いまは、
「いつか誰かに、何かをかえす」ための準備期間中だと思います。
かえせるようになるための自分づくりの時間です。

誰に、何を、どのようにかえすのか。
それが、
一人ひとりの個性であり、
一人ひとりの人生なのだと思います。

なかなかわからないです、
決められないです。
それでいいと思います。
でも、
目の前のことをやり続けていれば、
いつかはわかります、決められます。
何をどのようにかえす自分になるのか、
自分で楽しみにしてほしいと思います。
あせらず、あきらめずに、です。