「あきらめない強い気持ちは、
階段になって頂上まで連れて行ってくれるんです。」
2月に行われたミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック。
上の言葉は、
フィギュアスケートで「りくりゅう」こと
三浦璃来・木原龍一ペアが金メダル獲得した際に、
テレビから聞こえてきたものです。
言葉の主は、解説の高橋成美さん。
木原選手とペアを組んでいたこともあるそうです。
それだけにこれまでの道のりをよくご存じなのでしょう。
とても重い言葉として心に残りました。
「あきらめない強い気持ち」をもって
「あきらめない強い努力」を続ける。
そうすれば、
自分が必要とするもの・課題が現れ、
それをクリアすれば、
また新たな必要なもの・課題が現れ、
またそれをクリアする。
それを一段ずつ段階的に繰り返す。
自分の課題と正面から向き合い、
乗り越えていく。
たとえ長い道のりだろうと、
あきらめない。
その先で、
真に自分が望む姿に達することができる、
ということなのだと思います。
まず最初に必要なのは、
「あきらめない強い気持ち」。
望んだ結果がすぐに手に入らないときに思い出したい言葉です。
あきらめずに努力を続ける!
それが、
一人の人間を形成していくのだと思います。
頑張ろう!
続いて、
この2月に志望校に合格した生徒について話します。
小学校5年生のとき、
熊本地震が起こりました。
そのあと、
日常生活のいろんな場面で強く不安を感じるようになりました。
小学校に行けなくなりました。
そのまま中学校も行けず、
高校は通信制高校に進学しました。
外出は近所での週1回のピアノのレッスンと、
月1回のカウンセラーとの面談でした。
高校を卒業した後も家で過ごしました。
ようやくエネルギーがたまったのでしょう。
2024年の秋、
自動車学校に通うことにしました。
4か月通うことで実感したのは、
どこかに所属していることの安心感でした。
そして2025年4月、
個塾にやってきました。
はじめは、
バスに乗ることも緊張しました。
ショルダーバッグの肩掛けひもを強く握って歩きました。
市電が通る音、扉の開く音に反応し、
びくっと一瞬固まりました。
発声することも恥ずかしいのでしょう、
私の問いかけには、
うなずくか、横に振るかを決めごとにしました。
ノートに文字や数式を書いているところを見られるのも恥ずかしいのか、
近くにいると手が止まりますした。
夏には志望校のオープンキャンパスに行きました。
秋に既卒生でも受験できる学校推薦型の入試を受けました。
学校推薦なので面接練習等の入試対策は出身高校にお願いしました。
残念な結果に終わりましたが、
あきらめませんでした。
次は2月の一般選抜です。
学力試験のほかに、
ここでも面接があります。
1月初旬、
「ここで面接練習をした方がいいか?」と尋ねました。
即答できませんでしたので、
次回の通塾日に返答することにしました。
再度尋ねると「お願いします」とのこと。
ここから20時間程度練習しました。
面接は自分と向き合う必要があり、
生徒にはつらい、しんどいものです。
でも、
これまでの人生を振り返るいいきっかけにもなります。
冒頭部分に記した個塾に来る前の話は、
面接練習の中のやりとりで聞いたものです。
そして2月。
一般試験です。
面接では練習した通りに質疑応答ができたそうです。
結果、
見事合格。
当初から目指していた大学に、
学びたい学科に進むことができました。
本番の面接の最初の質問は、
「志望理由を教えてください」でした。
生徒の答えは、
練習通り、
「自分を変えたいからです」でした。
生徒は、
不安になる自分の心の持ちようを、
心理学を学ぶことで変えたかったのです。
合格発表の後、
この1年を振り返りました。
「この1年で変わったことは?」と聞くと、
しばらく考えた後の答えは、
「何もしないということがなくなった」
「外に出るときに委縮していたのが、程度が軽くなった」
でした。
「決まったときに決まったことをする習慣」と、
「自信」がついたのだと思います。
そして、
「充実した一年だった」そうです。
今では、
市電が通っても何の反応もしません。
肩掛けひもを握ることも、
頻度が少なくなっています。
受験にも、
人生にも、
「あきらめない強い気持ち」をもつ、
個塾版の一例でした。